2018年12月31日月曜日

旅の記録2018


ことしも出張等々、旅が多く、いろいろな方に

授業って大丈夫なんですか?

とか

家にいないんじゃないですか?

とか聞かれている。今年は例年になく忙しかった自覚はあるので、一応調べてみた。
まずは、どのくらい出張に出ていたか、ということで、勤務形態について。
学校に出勤した日と出張に出た日(日帰りを含む)、それとビールの審査会などやイベントなどに出た日(基本、休暇扱い)、それに純然たる休暇だ。
まずは月別の推移を見てみよう。

3月と8月はほとんど出勤していないように見えるが、授業がないので出張を多く入れているという理由による。4月と5月、9月、10月は審査会があったのでビール関係が増えていることもわかる。自分としては、まぁ、リーズナブル(←個人の見解です)。

次に1年のトータルでどの程度の割合になっているかを見てみる。


一応、辛うじて出張よりも出勤日が多い (^^;;; ちなみに4年前にも同じような統計を取っているが、その時には旅の日数が140日。ちなみに、今年も帰省やプライベートな旅も含めれば自宅以外に宿泊したのは146日だから、ほぼ同じ。ということは、旅が多かったイメージがあるけれど、意外とそうでもないわけだ。ちなみに休暇の日数はビール関係で潰した日も含めれば、まぁ、適正値かな?と思う。

最後に、授業は大丈夫?という質問に対する回答を。授業のある日に限って不在の日がどの程度あったのかを調べてみた。


こういう感じ。まぁ、6割近くはガッコにいるわけだ。自分の感覚としてもこんなもんでしょ?という感じ。ま、ほんとはもっといなくちゃいけないんだけど、週5日毎日授業があるわけではないので、週5日のうち、3日に固めてやっていると思えば、まぁ、実は無理がないことがわかる。まぁ、授業時間を毎週のように替えられた学生さんには申し訳ないなぁ、と思っているんだけどね。

ただ、ローカルで見ると結構歪みもあって、来年の年明け、1/7の日は1日3コマやんなくちゃいけないのよね。それは仕方ない。

というわけで、結論。今年は旅が多かったと思ったけど、気のせいで、ほぼここ数年のアベレージに収まっているようです(←個人の見解です)。

来年もご贔屓にどうぞ。


2018年12月26日水曜日

ハワイ


先週、12/17から22まで、ハワイに出張でした。
と言っても、パスポートが必要な方ではなく福島県の方で。
そう、スパリゾート・ハワイアンズに5泊6日というなんとも無駄な豪遊。
目的は第41回情報理論とその応用シンポジウム(SITA 2018)への参加。
僕は実行委員でもあったので,月曜日から現地入りしていました。

しかし,普通は1泊2日か,2泊3日くらいでくるところを5泊6日だったし,毎晩のように日付が変わるまで飲むもんだから,曜日の感覚はなくなるは酒は抜けないわで....

温泉と酒は基本だとして,それでも時間を見つけてショーを見たり,あぁ,蒼井優(ショーのセンター)は日替わりなのね,という気づきがあったりで,十分堪能させていただきました。まぁ,時期的にも壮大な忘年会という感じでありました。

今回は自分の講演も2回あって,懐かしい再会があったりとか,引っかかっていた問題を解決できそうなとっかかりに気付けたりとか,会議としても有意義ではありました。

それに2年越しの大きな宿題もいただいたし…

時々,ここにも書くけれど,学生諸君はこういう機会を逃さず,積極的に外で研究発表した方がいい。経験のある先輩方や先生方が有意義なコメントをくれたり,場合によっては顔や名前を覚えてもらえるかもしれない。いいことはあっても,害はほとんどないはずだ。

今回は学生の参加が結構多かった。宿泊費も学生に関してはかなりディスカウントされていたし,ハワイアンズに宿泊していれば首都圏からはバスが無料なので,参加しやすかったと言うこともあるだろう。発表もポスターセッションもあったからね。

SITAは温泉で開催することが重要要件なので,研究上有意義であるだけでなく,温泉と食事や酒も楽しめる。最近はポスターセッションもやっているので学生も参加しやすくなっている。来年は鹿児島の霧島温泉です。再来年は...どこかわかんないけど,ぜひ積極的に参加して欲しい。

学生さんなら,僕みたいな大きな宿題をもらうこともないしね。


2018年12月10日月曜日

It IS just fantasy....

(内容に触れているので,「ボヘミアン・ラプソディ」未見の方は最後まで読まないでください。)

遅ればせながら、この週末「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきた。

夫婦50割引とかいうのが適用されるトシになったのかぁ...とかいう感傷もあったが,それはさておき。

フレディが亡くなったのは僕が学生の頃。研究室で2コ上の先輩が「フレディがエイズだって公表したねー!」とか言っていたけれど,その直前に亡くなったというニュースを見ていたので,「さっき,死んだって言ってましたよ。」「えー!?」みたいな会話をしたのを今でも鮮烈に覚えている。

ちなみに僕とクイーンの出会いはたぶん1982年,中学2年の頃,友達の家で彼のお兄さんが持っていたLPを聞かせてもらった時だと思う。たしか"ボディ・ランゲージ"を聞いた記憶があるので,当時の最新アルバムだった「ホット・スペース」を最初に聞いたんだろう。その後,他にもいくつか聞かせてもらって,その中には「オペラ座」も入っていたと思う。「オペラ座の夜」は今でも大好きなアルバムだ。ま,そういう意味では僕は遅れて出会った方で,後から追いかけたクチではある。

さて,映画の話。

この作品については,賛否含めていろいろな意見を言っている人がいる。絶賛する声が多いようにも思うが,一方で史実と違うことを指摘するような声も聞こえる。

史実と違うのは事実なんだろうが,僕は単純に「事実に基づいたフィクション」,つまりある種のアダプテーションとして楽しく見ることができた。この作品はドキュメンタリーではないし,ドラマを構成する上で,監督や脚本家の手が加えられた創作物だと思えば,非常によくできた作品だと思う。そういう意味では,同じように実在の人物を描いた他の作品とも共通する特徴をもった作品だと言えるだろう。アラン・チューリングだってラマヌジャンだって、ジョニー・キャッシュだって、映画の中で描かれたことがすべて事実ではなかったんだろうから。

クライマックスをライブ・エイドに持っていったのは,まぁ,そうだよねー,という気はするけれども,それも監督のブライアン・シンガーや脚本家のアンソニー・マクカーテンの選択だし,エンドクレジットの最後で "The Show Must Go on" が流れるのも,作り手の粋な計らいだと感じる。そう思うと,別に事実と違ってもいいわけだから,あそこまで似せることもないんだけれど,メンバー4人はいい感じで似てたなぁ。ただ,予告編で観たときほど,フレディは激似というわけではなかったけれど。ま,繰り返すようだが,激似である必要はないわけだから,構わないのだが。.....あ,ボブ・ゲルドフはあんまり似てなかったな(だから,いいんだってば!)

いやぁ,でも,トシのせいか涙腺が弱っていて,ライブ・エイドの "We Are the Champions"ではちょっと泣きそうになったな。泣かなかったけど。

少なくとも,若い人がこれを観てクイーンを再発見するのは悪いことではないと思うな。

あ,そうそう,あと個人的にはフレディがライブハウスで「ラガー」を注文したシーンにも注目したい。これは多分事実だったんじゃないかと思うんだけど,実際に飲んでた銘柄は何だったんだろうか?英国に輸入されたヨーロッパ産ピルスナーかな?どなたかご存知ありませんか?


2018年11月7日水曜日

ありがとう

僕の授業では、毎回、授業の理解度を確認する程度の演習問題を学生に解かせている。
中には要領よくスラスラと解いて早く提出する学生もいれば、人一倍時間がかかる学生もいる。ただ、早く提出する学生がよく理解しているかどうかは疑問だったりする。

時間がかかる学生の中には、問題文や教科書の記述の意味を自分なりに理解しないと手がつけられない者もいて、そういった場合、その学生の理解の仕方や何をどこまでわかっているかをこちらも探りながら、彼らに合ったアドバイスを与えることができれば、前に進むことができる。そういった学生の場合、実はしっかりと内容を自分なりに理解していることもあって、ちょっとした誤解や意味の取り違えがあるばかりに前に進めなくなっているということも少なくない。

教科書や資料に書いていることを表層的に鵜呑みにして、それで問題を解くことは容易い。教えるこちらの方も、それを一つの妥協点としてしまっていることもないとは言えない。ただ、理解に時間がかかる学生のケースには、そういったところに疑問を持ち、その「なぜ?」を解決しないと前に進めないことがあるというわけだ。

実際に学生に寄り添って教えれば、彼らがどこまで何をどのように理解していて、何がわからないのかがこちらも把握できるし、それに応じて適切なアドバイスを与えることもできる。ただ、限られた時間の中で一クラス40人の学生全員にそういった教育を提供するのは多分不可能に近い。

ただ、質問に来てくれて、そういった対応をすることで、彼らは他の学生たちよりもより授業の内容を深く理解することができる。

今日もそういった経験をしたが、多分、その学生は他の多くの学生たちよりも今日、ものすごく頭を使ったと思うし、深い学びを得ることができたんじゃないかと思う。このことを本人が自覚していれば、この経験はいずれ大きな実を結ぶんじゃないだろうか。

教育の現場でも効率が叫ばれることが少なくないが、それで失うものは想像以上に大きい。

そんなことを一人の学生から学ばされたような気がした。

教える側も学ぶ側も楽をすれば、その代償として何かを支払うことになる。

効率を求めることがすべて悪とは言わない。

ただ、それにより何を得て何を失うのか、今一度振り返る必要があるのではないか。

今日、そんな学びがありました。

ありがとう。


2018年11月6日火曜日

搭乗証明

ウチのガッコでは、出張で飛行機を使った場合、実際に搭乗した証明として搭乗券の半券を提出することが義務付けられている。多分、他でも似たようなもんだと思うんだけど、今どき、国内線はもちろんのこと、国際線でもチケットレスの場合も多いので、半券そのものが存在しないという場合が少なくない。

だから、最近は搭乗証明書をウェブからダウンロードして、人事にメールで送ることで済ませているが、これはこれでいつでもどこでもできるので、半券出すより便利でいいや、などと思っている。


ところがだ。

僕がいつも使う某社(写真でわかるが)は国内線の場合、ウェブで自分のアカウントにログインして領収書や搭乗証明書をダウンロードできるが、国際線の場合、領収書は出力できても、搭乗証明書がダウンロードできない。

なんでやねん?

で、どうするかってえと、担当部署(大阪にあるらしい)に電話して搭乗便などを確認後、郵送で送ってもらうということになっている。

もっかい言う。

なんでやねん?

国内線でできることがなぜ国際線でできないか?とか、今どき電話と郵送って、アナログすぎやしないか?とか、パスワード保護されたアカウントにログインするのと、電話口で搭乗便を口頭で確認するのと比べたらどっちがセキュアなんだよ?とか、ツッコミどころはいろいろあるのだが、僕のアタマが悪いのか、なんでこういう仕組みになっているのか、まったく理解できない。

賢い方教えてください。

ちなみに空港でも手続きできるらしいんだが、海外から帰ってきて空港でそんな手続きするより、とっとと帰りたいしなぁ。

なんとかしてくれねーもんかなぁ...


2018年9月19日水曜日

新しい一歩

先週の9/13、14と横浜・大さん橋ホールにて、日本地ビール協会(クラフトビアアソシエーション)が主催するInternational Beer Cup 2018(IBC 2018)が開催されました。一応、ボクは昨年に引き続き、審査委員長という立場で審査会のオーガナイザの立場から参加させていただきました。あまりボヤくとアレなんだが、本当は取りまとめ役ではなく、審査のテーブルにつきたいんだけど....ま、今年はアメリカの World Beer Cupをはじめ海外の審査会に3回も参加させていただいているから不満は言えない。


この審査会には日本のみならず世界各国からさまざまなビールメーカーが自慢の品を出品している。これを経験豊かなジャッジが審査し、金・銀・銅メダルにふさわしいビールを選出するというわけ。単に受賞の栄誉だけではなく、出品したメーカーには、審査員が実際に審査テーブルで記入した審査シートのコピーがフィードバックされる。つまり、厳正な官能評価の結果とその議論のプロセスがそのまま出品者の元に届く。言い換えれば、オーガナイザである僕らも含め、審査を担当するジャッジはメーカーに対して出品されたビールの品質評価だけではなく、今後の品質向上のための助言についても責任を負うというわけだ。

昨年、この審査会の20年の歴史の中で史上初めて出品銘柄数が500を超えた。2年前に亡くなった小田良司前会長の夢でもあった500エントリーを達成して僕らも感激にひたったわけだが、今年はなんとエントリーが750を超えた。実に約1.5倍の成長を遂げ、審査やオペレーションの厳格さだけでなく、規模としても間違いなくアジアで最大の審査会と呼ぶにふさわしい新しいステージへと歩を進めたのだと思う。

審査結果はすでにウェブで公開されている。

今回はアジアからのビールの出品が特に伸びたことが注目点だが、結果もそれを反映している。国/地域別のメダル獲得数トップ5は以下の通り(カッコ内は金,銀,銅の内訳)。

  1. 日本 121(23, 42, 56)
  2. 中国 36(5, 17, 14)
  3. 台湾 17(5, 5, 7)
  4. 韓国 17(2, 5, 10)
  5. オーストラリア 8(2, 2, 4)
日本を含むアジア諸国/地域のメダル総数は総メダル数223の88.8%に及び、昨年のIBC 2017から約5ポイント上昇している。ヨーロッパからの出品が伸び悩んだことにより,ヨーロッパ諸国のメダル数が3ポイント減少していることもあるのだが、その分を食って余りある躍進を遂げたと言える。実は日本のメダル総数は昨年とほぼ変わらず、数としては1個減少している。つまり、アジアの躍進は日本以外の地域の成長を物語っており、日本を除く国と地域のメダル数は昨年の47から77へと30も増加している。総メダル数が昨年の202から223へと21増えたことを考えれば、この地域の躍進がいかほどのものか理解できるだろう。

このデータは、アジア諸国におけるクラフトビール文化の成長ももちろんあるのだが、一方で世界を代表する大企業AB InBevの影響も非常に大きいことは触れておかなくてはならない。AB InBevの傘下にあるGoose Islandが韓国と中国に醸造拠点を置いているが、77の受賞ビールのうち、この両者によるメダル数が11個に及んでおり、日本国内で最多のメダルを獲得した伊勢角屋麦酒の8個を上回っているのだから。ただ、それを差し引いてもアジアの成長ははっきりと伺われ、この傾向はこの先も続くのではないかと予想される。

また、IBCでは昨年から全スタイルを12のカテゴリーに分け、ボトル・缶部門とケグ(樽)部門でそれぞれ金メダルを受賞したビールの中からカテゴリーチャンピオンを選出している。ここでもアジアの躍進が目覚ましい。昨年のIBCでは全16銘柄のカテゴリーチャンピオンのうち、日本の銘柄が11、その他のアジア諸国は3に過ぎなかったが、今年は全14銘柄のチャンピオンのうち、日本が6、その他のアジア諸国が6(台湾3、中国2、韓国1)とほぼ分け合った形となっている。しかもこのうち、上記のGoose Islandの受賞はたった1銘柄だけなのだ。それを考えても、クラフトビール市場における今後のアジア諸国の成長から目が離せないんじゃないだろうか?

さて、AB InBevの話にも触れたけれど、今回は日本の大手の受賞があったことにも触れておかなければならない。キリンビールが今年の3月から販売している「本麒麟」がフリースタイル・ライトラガーというビアスタイルで金メダルを獲得したのだ。カテゴリーチャンピオンすら受賞を逃したものの、IBCの歴史の中でも大手の受賞はこれが初めてで、今後の影響も決して無視できない。これについてはいろいろなことを言う人もいるとは思う。ただ、IBCの審査が公平かつ厳格なものであるにも関わらず、大手の技術力の高さを考えれば、ボクはそれなりに妥当な結果なんじゃないかとも思う。いろいろな影響があるだろうが、もちろん、ボクはどちらかというとポジティブな影響があるのではないかと予想しているし、そうなってほしいと願っている。

さらに個人的には非常に嬉しいこともあった。ボクが住む東京都日野市で5年前に行なわれた発掘調査で発見された資料から復刻された「多摩地域最古のビール」であるTOYODA BEERがウインナスタイル・ラガーの金メダル、しかもダーク・ラガー部門のカテゴリー・チャンピオンを受賞したのだ!これは本当に嬉しい。醸造元さえ、日野市ではなく福生の石川酒造さんではあるのだけれど、市をあげて盛り上げている地元のブランドが受賞したことは手放しで喜びたい。

来年のIBCではエントリー数が大台の1,000に届くだろうか?そうなると審査会の運営方法も考え直さなくてはならなくなるかもしれないけれど、ボクらにとってはうれしい悲鳴だ。改めて、このコンペに関われる喜びを感じるし、この世界に誘い入れてくれた故・小田前会長に心から感謝したい。そして、世界中のジャッジ仲間たちにも心からお礼を言いたい

Thank you very much for joining our competition. 
Hope to see you soon again!!


2018年9月7日金曜日

未来への警鐘

昨日、北海道で史上最大規模の地震が起こった。1日が経過したが、札幌に住むボクの親兄弟も水や電気の問題を抱えてはいたものの、今はそれも徐々に回復して落ち着きを取り戻しつつあるように思う。

遠く離れていて報道を見聞きするだけなので、正確なことは言えないが、人口200万の大都市を襲った災害としては、実は予想以上に被害は最小規模に食い止められているという印象がある。もちろん、総論としてはそうであっても、実際に亡くなった方もいらっしゃるし、被害に遭われた方一人ひとりにとっては大変なことだろうからむやみにテキトーなことは言えないわけだけれども。

しかし実際のところ、ライフラインや交通機関がマヒしたとは言っても、一週間以上にわたって続くようなことはなさそうだし、避難所で過ごさざるを得ない方の人数も人口の0.5%にも満たない

もちろん、震源地から大都市圏が少し離れていたこと、8月の本州以南のように酷暑ではなかったこと(もちろん真冬ではなかったことも)もあるのだろうが、阪神淡路や東日本の教訓がこの20年余りの中でそれなりに活かされているんだなぁ、ということを感じている。

ただ、同時に何が足りないか、ということもここから見えてくるんだろう。

国は首都圏直下型の地震を想定した検討もしているようだが、規模は違うにしても、それなりの大都市圏を襲ったという意味では、ある程度のシミュレーションがここからできるのではないだろうか?何が足りていて、何が足りないか、などだ。

いうまでもなく、人口の規模はひと桁違うし(ただし10倍までは違わない)、国の政治が麻痺するようなこともないし、上で述べたように暑さの問題もない上、大規模な津波の危険性もなかったので、ここで起きたことをそのまま首都圏に当てはめることはできない。

それでも、これまでの辛い経験を活かしつつ、これから何に手をつけなければいけないか、どこを補強しなくてはいけないかということは、ここからわかってくるのだと思う。

一応、防災に関係する研究テーマも持っている身としては、ちょっとそんなことも考えたりしたわけだ。

必ずしも当事者でないから、少し引いた視点でこういうことを考える余裕があるってことなんだけどさ。


2018年7月4日水曜日

ほろ酔いゼミ

4ヶ月も放置してしまいました。スイマセン。
で、今日は宣伝を一つ(こういう時しか書かないってツッコミはなしで)。

7月16日、新宿御苑駅前の Highbury さんで、「第0回 乾杯!科学とビール」なるイベントをやります。これは、ビールを楽しみながら、アカデミックな科学のトークを楽しもうというもの。トークの内容はビールに関係のないものも関係あるものもあり。実は、僕もスピーカーの一人として登場します。というか、主催者の一人だったりする。

スピーカーはボクのほか、北海道医療大学の安彦善裕先生、彼はボクと同じビアジャッジでもあります。それとサッポロビールの子会社、ジャパン・プレミアム・ブリューのマスターブリュワーである新井健司さんです。この3人が同時に専門の話をするなんて機会は、他ではまずないだろうなぁ。

詳細はイベントの Facebook ページをご覧ください。下のQRコードからもアクセスできます。


で、今日はこのイベントの裏話をお話ししたいと思います。

イギリス発祥の Pint of Science というイベントがあります。その名の通り、パイントでビールを飲みながら、科学の話を聞こうというもので、毎年、5月の終わりに世界100ヶ所以上のバーやパブなどで同時に行なわれるというもの。世界で参加しているのは21ヶ国。アジアではタイ、シンガポール、オーストラリアの3ヶ国だけ(オーストラリアはアジアっつうと微妙だけど。)。日本はこれだけクラフトビール が話題になっている割には、これまで一切行なわれてこなかったというわけです。

だったら、自分たちでやってしまおうよ、とビールと科学の両方に造詣が深いという自覚がある我々が立ち上がったというわけでした。その後、いろいろあって、イギリスの本部と連絡を取ることになり、向こうの担当者とSkype会議をしたりもしました。

そうすると、いろいろなことがわかってきました。実は、このイベントを Pint of Science の旗印の下で開催するためにはいくつか条件があるというわけ。たとえば、一定額を本部に支払わなければならなかったりとか、イベントの実施にあたり、本部と協定書(Agreement)を交わさなければならなかったりとか。

で、その後、実際に本部から協定書の案が送られてきた。これが20ページ以上ある文書で、全部目を通すだけで一苦労。で、実際に協定を結ぶとなると、それなりの利益を出してイベントを成功させる見通しがないと厳しいよねぇ、ということになった。

ということで、実際に今年 Pint of Science を日本で実施することは断念して、まずは、自分たち流でイベントを起こしてみて、どの程度のことができ、どの程度のお客さんにきていただくことができて、どの程度の利益が上がるのか?ということをお試しでやってみようと、そう考えたわけです。だから、今回のイベントは第1回のPint of Scienceを目指しているという意味で「第0回」としているというわけ。

正直、僕らの周りのビール好きには、IT関係の人材が多かったり、お医者さんとか、ボクの同業者なんかもいたりする。こういう人たちにそれなりにアピールするんじゃないかぁ?っていう計算もそれなりにありました。もちろん、それ以外でも、単にビールが大好き!という人に加え、ちょっとアカデミックな雰囲気を味わってみたいという人など、どうせならいろ〜んな人に来て欲しい。それから、ちょっとココが重要なんだが、例えば、イベントのスポンサーになってもいいよ!という企業や団体の方とか、協定書を結ぶに当たって相談に乗ってくれる法律事務所の方とか、そんな方がお客さんで来てくれるとうれしいなぁ、とか、都合のイイコトを考えていたりするわけです (^^;;;;;

とまぁ、この辺はイベントを主催するこちらの腹のうち、というわけだけれど、イベントそのものは、誰が来てくれても楽しめるものにしていきたいと思っているし、自分のトークもいつも以上に工夫を凝らしたものにしようと今、アイディアを練っているところです。

ちなみに僕の話は、ウチの研究室でここ2年くらい取り組んでいるTone Codeという技術に関する内容。携帯電話やWiFiは電波をつかってメッセージを伝えるけれど、電波の代わりに、例えば、サイレンとか音声アナウンス、音楽なんかにメッセージを乗せておくってしまおうという技術に関する話です。技術的にはまだまだ発展の余地があるものだけれど、実際に会場では音楽を聞いてもらったり、映像を流したりして楽しんでもらおうと思っています。

2番目のスピーカーの安彦先生ビールと健康にまつわる話で、お酒を飲む人なら誰しも聞いてみたい内容、それにThat's Hopシリーズなどで知られるジャパン・プレミアム・ブリューの新井さんから開発の裏話みたいなものを聞けるかもしれません。

美味しいビールを片手に、ちょっと贅沢な午後を過ごしてみませんか?

皆様のお越しをお待ちしております!


2018年2月22日木曜日

リスペクト

大杉漣さんが亡くなった。

今でも現役バリバリだったし、何と言っても66歳という年齢が若すぎるだけにショックも大きい。まだたくさんの作品に出て、いろいろな姿を見せてくれたに違いない。

報道などでは、北野武監督の「ソナチネ」や「HANA-BI」などの名前が出ているし、ずいぶん前にカンヌだったかどこかの映画祭で、「日本にはいったい何人のレン・オオスギがいるのか?」なんていう質問が出たこともあったと記憶しているので、やっぱり、1990年代以降の活躍が取りざたされることが多い。

だけど、僕には忘れちゃいけないと思う作品があるので、リマークしておく。

「シコふんじゃった。」や「Shall we ダンス?」などで知られる周防正行監督のデビュー作でもある

変態家族 兄貴の嫁さん

である。

この作品はカメラワークを含め、周防監督が敬愛する小津安二郎へのオマージュ、というかリスペクトに溢れている。大杉さんが演じるのも小津映画における笠智衆を彷彿とさせる人物。1984年公開のピンク映画だったので、さすがに僕がリアルタイムで観ているわけはないわけである(一応、強調しておく)が、後年観た折には、周防監督も若かったなぁ、と思うと同時に、小津映画を知れば知るほど、この作品のあらゆる部分がツボにはまって楽しいと感じた。マニアックだけど、マニアにはたまらない好品と言えるわけ。ちなみに多摩川沿いに住んでいる人たちには、映画の中の風景も楽しいはず。

実は、僕がすでに東京で働いていた1999年、地元・札幌の映画祭をボランティアとしてお手伝いしたことがあり、その時にこの作品を上映している。ゲストとして周防監督と、やはり小津監督を敬愛している韓国のホ・ジノ監督をゲストとして呼んで対談してもらったのを覚えている。


上の写真は、その映画祭の時に作られたTシャツ。確かあったと思って、昨夜探したら発掘された。周防監督とホ・ジノ監督のサインもプリントされている。

変態家族 兄貴の嫁さん」は、今ちょうど開催されている第68回ベルリン国際映画祭でも4K(!)で上映されているということなので、今後、みなさんが目にする機会もあるかも知れない。

ぜひ、この名作と大杉さんの絶妙な演技をお楽しみいただきたい。

そういえば、1999年の札幌での映画祭の後、周防監督と一緒に飛行機で羽田に戻り、新橋で別れたことを思い出した。何であの時、僕が新橋で電車を降りたのかは思い出せないけど。

2018年1月17日水曜日

最初で最後?


昨日から,ウチの学校で2年生を対象に行なわれている冬季学校で長野県の菅平に来ている。この行事は今年で53回目となる伝統行事で,2年生を対象にした2泊3日のスキー合宿。53回ということは,創立以来ずっと行なわれている計算になる。僕は2年生は担任でもなければ授業も持っていないのだけれど,今回はスキー指導員としての参加。実はこの学校に着任して17年目になるけれど,今回が初めての参加なのである。

ところが,この形式での実施は今回が最後になるかもしれないということで,ひょっとすると最初で最後になるかもしれないというところがなんとも...

昨日は天気も良く,今年限りという話を聞いて,宿の計らいで普段はなかなかできないというスキー場での打ち上げ花火も楽しむことができた。


一方,今日は朝から雨模様。それでも,ザー降りではないので,午前中も2時間の講習。この後午後もほぼ予定通り実施されるようだ。

僕が担当の班は,同じ学科の学生9名で,ハイレベルではないけれども,全員山頂まで行ってもゆっくり降りてこられるくらいのレベル。ということで,学生の身の丈にあった感じで,少しずつチャレンジしながら楽しんで滑るという,指導というよりは少しずつアドバイスあげながら一緒に楽しむという雰囲気で,こちらとしても少し肩に力が入らないユルい感じで進められている。怪我だけ気をつけなくてはいけないけどね。

雨だと雪が重たいので,少し足に疲れも出てくる頃なので,様子を見ながらやっている。

明日は天気が回復傾向という予報もあるので,最後,いい眺めの中で楽しめればいいなぁ,と思っているんだけれど,どうかな?


2018年1月11日木曜日

イメチェン

僕らのところには、職場にも年賀状が届く。主に求人やその他の活動でお世話になっている企業などからだ。

で、今日届いてきたものを見てみると、驚愕の事実が…!!!


なんか、いろんな肩書きが書いてあるが、イメージキャラクターて…

はっきり言っとくが、オレのロッカーに「かぶりもん」は入っていない


これって、おそらく名刺をスキャンして自動で名簿を作成しているものと推察される。
なぜなら僕の名刺は


こうなっているから。
しかし、だとしても「はざまる」って文字は入っていないじゃんか。

てか、そのくらい確認すれよ!

オレがキャラならキャラ名も明記してくれないと。

ということで、今年はエラいものを引き受けてしまったようなので、どうぞ可愛がってください。

営業が忙しくなりそうだ…


追伸:
ハガキでもこうなのだから、電子メールを送る際は、宛先はもう一度よく確認してから送りましょう。
情報セキュリティ推進委員長