2014年11月28日金曜日

ひと騒がせ

今日の午前11時,Jアラート(全国瞬時警報システム)の全国一斉情報伝達訓練とやらがあるんだそうですよ。
防災無線放送が流れるだけでなく,携帯電話向けのエリアメールも流れるらしい。

迷惑だなぁ。

ウチのガッコは定期試験中なもんでね。ホント迷惑ですよ。

まぁ,電源を切っておけば受信はしないんだろうけど,一応,学校としての対応は,
  • 当該時間,全学生の携帯電話を学生課で一時保管
  • 試験監督等の教員の携帯電話も保管
するんだそうだよ。
ちょっとやり過ぎ感はなきしにもあらずだが,まぁ,いたしかたないのかね?


まぁ,ホントに試験中に地震が起こったりしたら,キチンと情報伝達できることを確認しておくべきなわけで,そういう意味では,今回はウチのガッコに関しては訓練にならない

ボクは教員の携帯電話を預かる立場なんで,試しに電源入れておいてみようかね。訓練だからね :-P


しかしさぁ,ウチのガッコに関わらず,時期的に同じような境遇のところは多いだろうし,試験でなくても授業中でも迷惑な話だと思うんだが…

こういう大規模な訓練はさぁ,盆暮れ正月にやってくれないかなぁ?
みんなが油断しているそういう時の方が訓練になるんじゃないの?

なんで今日なんだろなぁ???


2014年11月23日日曜日

ツアーの記録

毎年,秋から冬にかけては出張が連続して,ハードスケジュールとなるんだが,今年もなかなかハードだった。最後は不覚にも体調を崩してしまった。自分でもどの程度ハードだったか把握できていないので,ちょっと書き出してみる。

スタートは8月。夏休みもそこそこに一関へ向かったところから。

8/19~21 一関 (高専プロコン競技部会)
8/25~28 金沢 (全国高専教育フォーラム
 <ここ2週間くらい空き>
9/10~15 横浜 (International Craft Beer Days ←これは仕事じゃないな)
9/17~18 高知 (第3回EMM研究会
9/23~26 徳島 (電子情報通信学会ソサイエティ大会
 <ここ2週間くらい空き>
10/11~12 大阪 (プロ野球クライマックスシリーズ←これも仕事じゃない)
10/15~20 一関 (全国高専プロコン本選
10/23~11/7 オーストラリア(ISITA2014ITW2014
11/14~16 長野 (高専プロコン競技部会など)
11/20~22 福岡 (第4回EMM研究会


これだけ留守にしてよく授業できてるねぇ,なんて言われているけれど,これが何とかなってるんだから不思議。まぁ,授業時間の変更とか,研究室のゼミの日程変更とか,そういうので,周りの先生方や学生にもそれなりに迷惑をかけているんだとは思うけれど。

というわけで,次はまた2週間のインターバルを置いて,宇奈月温泉
そういう意味じゃ,またあっという間に旅人になる。

この2週間できっちりリハビリしとかないとなぁ。


2014年11月4日火曜日

差別意識

今日は朝から気分が悪かった。

僕は,学生時代から何かとオーストラリアに縁があって,自分のセカンドホームだとも言ったりしているのだが,それでも気分の悪い思いをすることはある。
ま,日本にいてもそういう思いをすることはあるからね。基本,ユートピアなんてない。

ホテルの向かいのベーカリーで軽く朝食をとり,店を出ようとしたら,白人の爺さんにでかい声で話しかけられた。以下,黒が爺さん,赤が僕。

"What are you doing here, man? Where are you from?"

"I'm from Japan. What's wrong?"

"Japan! I thought you're a Chinese. Sorry, man"

この時点でちょっとカチンと来たので,去りかけたジジイに向かって切り返した。

"Hey, what's the matter if I'm a Chinese, man!?"

で,これに対しては何も言わずに,ジジイ,去るの巻。

何なんだよ。

まぁ,自分が直接差別を受けたわけではないんだけど,あれかい?中国人はパン屋でコーヒー飲むことも許されないのかい?そんな◯アみたいなことが,現代でもあっていいのか?

この国の差別意識問題については,かつても書いたが,地域によってはアジア人に対する差別意識が結構強い。特に中国人に対しては辛辣だという話を,大学にいた中国人留学生からも直接聞いたことがある。

数年前に学生連れてメルボルンに来たときも集合写真撮ってたら,後ろで何人かの兄ちゃんたちが "Go back to China!!!" って叫んでた。
で,俺たちは日本人だというと,手のひら返したようにフォローしてくる。
自分はトヨタのリテイラーで働いてるとか何とかさ。
アホか。

もちろん,メルボルンやホバートではなく,シドニーとかクイーンズランドみたいな日本人が多いところに行くと,それなりに日本人に対する差別意識もあるのだろうけどね。

いやよね。

昨日の夜,サイダー呑みながら地元女子と楽しく話したところだったので,なおさら腹が立った。

気分悪いね。

ま,今宵は(も?)酒で流すかね?


2014年11月3日月曜日

禁断の果実

禁断の果実には抗えない。

タスマニアの風土や文化は日本でいう北海道に本当に似ている。
陸地面積も北海道がちょっと大きいくらいだし,緯度も大体同じ。
海産物が豊富で,ビールやウィスキーの醸造所もある。
そして,リンゴだ。

タスマニアにはリンゴ農家と,リンゴから作るサイダーの醸造所も優れたところが多い。

というわけで,せっかくなんで週末を利用して行ってみた。

ホバートの市内から711番のバス(Tassie Link)に乗って30分ほど,Groveというところで降りる。
バスの停留所は Grove Store というこのあたりで唯一と思われる Grocery store。周りは何にもない。この店があるだけ。

そこから道沿いに 10 分ほど歩くと,Willie Smith 直営の Apple Museum「Apple Shed」がある。


なかなかイカしたリンゴのディスプレイも心憎い。


Willie Smith はオーストラリアを代表するサイダーメーカーの一つ。チャールズ・オーツという囚人がこの地に住み着いてフルーツを植え始めてから4世代目になるらしい。

醸造所はここではないらしいが,一族の歴史を伝える博物館とテイスティングや食事ができる設備があるというわけ。

というわけでテイスティング。


以下,右から順に。
  1. 'Bone Dry' Apple Cider
    オーク樽で発酵させた後,3か月熟成させて発酵度を高め,甘みを抑えて,いわゆる「スーパードライ」に仕上げたサイダー。確かに甘さはほとんどなく,酸味が立っていてすっきりドライな仕上がり。
  2. Wild Ferment
    完熟のリンゴをプレスしてさらに9か月自然発酵させて作ったサイダー。ドライで非常にしっかりしたタンニンを感じる上,ちょっとピクルスのようなヒネた香りに特徴を感じる。今回の僕の一番のお気に入り。
  3. Organic Cider (The Original)
    ウィリー・スミスの定番サイダー。フレンチオーク樽で発酵させた北フランスの伝統的な製法を伝承したもの。フレッシュな果実味を感じながら,強いタンニンも感じる。シャブリなんかの代わりにシーフードと合わせてもベストマッチと思わせる。
  4. Perry
    洋梨特有の甘い香りとフレーバーを持つが,すっきり感もありドリンカブルなペリー。ビールやドライなサイダーを苦手な向きにも好まれそうな味わい。
英国風のサイダーだと思っていたら,目指したところはフランスのシードルだったのね。でも,リンゴの皮由来の渋みが強く感じられるあたり,なかなかグッドでした。

日本の旅行ガイドにはなかなか載ってないので,タスマニアに来る方は要チェックですね。

さて,タスマニアには他にもサイダーを作っている醸造所は多い。
ローンセストンという町にある Dickens という醸造所の直営店がホバートにもあるというので行ってみた。ローンセストンは James Boag's のビール醸造所があることでも有名なところ。

ホバートの店は,港からほど近い Salamanca の一角にある。

Dickens オリジナルのサイダー 6 種類のほか,ゲストサイダーやビールなどが楽しめる。店内のメニューボードも甘さと辛さを比較して書いてあったりする。


ここでユニークだったのは,"Old English Cider"。


なんと,使っているリンゴの品種は「ふじ」100%。
#ちなみにオーストラリアではキリンもふじを使ったサイダーを製造・市販している。

ただ,このサイダーがちょっと特徴的なのは,ホップを使っているところ。
なんでも,古い英国のサイダーの中には,ホップを使ってビール感を出したものも多かったそう。

ここの店員のお姉さんと少し話をしたんだが,彼女は西オーストラリア出身で,タスマニア大学で学んでいるそう。僕がコンピュータサイエンスの教員だと言ったら,MatLabの実習が全然ついていけなくて大変だと言っていた。

タスマニア大学,情報専門でない学生にも MatLab の実習なんかさせてるのか!?

それはともあれ,西オーストラリアとタスマニアでは風土も若干違って,ちょっとした疎外感も感じているそうだ。ただそれは我々のような異邦人も常に感じるわけであって,「よくあることじゃん」なんて話もしたんだが,彼女に言わせると WA の人たちは,知らない人でも気軽に話しかけてくるけれど,こっちの人はそうでもなくて冷たく感じるとのこと。

どうなのかね?僕なんてタスマニアは北海道と風土が似ているし,人当たりも悪くないように思うけれど,それは逆に北国育ちだから鈍感になっているところなのかもしれない。
でも,まぁ,旅先で一人で呑んでて楽しいのは,土地の人とのこういう会話だったりするね。

ともあれ,北国はいいリンゴといいサイダーができる土壌なのだな,と実感。

やっぱり,日本でも特に東北・北海道発のサイダー文化が根付いてほしいと心から願った夜なのでありました。


2014年11月1日土曜日

嗅覚

タスマニアに行くと言ったら,日豪を問わず,多くの人から Moo Brew に行けと薦められた。

というわけで,行ってきました。ホバートの北東,Bridgewater にある Moo Brew
ホバートの Brooke Street Pier から,MONA行きのフェリーに乗り,30分。
そこから車で10分くらいで Moo Brew に着く。ちなみにフェリーはこんな感じ。


牛?
ちなみに,右上の方に羊が数頭見えているんだが, これはオブジェ。
子供なんか乗って遊んで楽しそうだった。僕も乗ったけど :-P

MONAってのは,Museum of Old and New Art の略で,美術館,ワイナリー,レストラン,宿泊施設などが集まった複合施設。 美術館は少しエキセントリックなコンテンポラリー系。

ブルワリー見学は毎週金曜日の 12:45 からということで,あらかじめブッキングしておいたんだけど,前日にブルワリーのスタッフから直接メールで連絡が来た。で,それによれば,フェリーを降りたらスコットが待っているから,というわけで,スコットの車でブルワリーへ。
(ちなみにスコットはこのページの右の男性。)


Moo Brew のビールは,パッケージのアートワークにも特徴がある。
ちなみに,上の写真にあるのはピルスナーのラベルに使われているもので,その名も Alien Skull。これらのアートワークはオーストラリアのアーティスト John Kelly によるものだそうだ。
ちなみに,ラベルは銘柄ごとに違う。ペールエールはこんな感じ。


もっと何人も見学者がいるのかと思ったけれど,今回は僕と同行した電通大の I 先生2名だけ。
なんと結果的にプライベートツアー。 そりゃ,個人あてにメールで連絡が来るわけだ。
ということで,スコットといろいろ話しながらじっくりと見学&試飲を楽しんだ。なんとも贅沢。2時間くらいじっくりと話をしながら試飲させていただいた。


以下,簡単にビールの紹介を。カッコ内はラベルのアートワークのタイトル。
(ちなみにラベルのアートワークはこちらでも見られる。)
  1. Pilsner (Alien Skull)
    ドイツ産の Spalt というホップを使用したピルスナー。クリスピーでクリーンな苦みとノーブルホップの香りが心地よい。モルトフレーバーとのバランスもいい感じ。
  2. Pale Ale (Dark Rainbow)
    アメリカンペールエール。ホップは,タスマニアで品種改良したカスケードとセンテニアルを使っているとのこと。シトラス系のフルーティなアロマと苦みが特徴だけれど,嫌味はない。
  3. Belgo (Cowboy)
    アメリカン・ベルゴスタイルペールエール。ベルジャン酵母のスパイシーな香り,フルーティな香りに少しフェノーリックなアロマも加わった複雑な香り。それでも尖った感じはなく,ドリンカブルな印象。
  4. Hefeweizen (Setting Sun)
    南ドイツスタイルの伝統的なヘーフェヴァイツェンだが,濁りは弱め。香りはバナナとバニラを思わせるフェノーリックなアロマが楽しめる。ボトルだったせいもあるけれど,泡持ちはそれほどよくなかったかな?
  5. Dark Ale (Bubbles)
    スタイルはアメリカンブラウンエールということ。確かにホップアロマがモルトアロマに負けず利いている。ただチョコレートを思わせる深いローストアロマもあってモルトの特長を存分に味わえる出来になっていると思う。
この5銘柄がここのレギュラー。このほかに,限定醸造の Smash Beer というのも試飲させてもらえた。実は 2 週間後にホバートで Tasmanian International Beerfest というのが行われるらしいんだけど,そのために作ったビールだそう。なんていう素晴らしいタイミング。

このビールは,タスマニアで新しく開発されたエニグマ(Enigma) というホップを使ったエール。情報理論屋,情報セキュリティ屋には何とも心惹かれるネーミング。

このエニグマ,白ワインを思わせるような香りが特徴で,飲んだ感じは,スパークリングワインのようだった。ただ,ドリンカビリティが高く,シーフードだけではなく,いろいろな料理にも合いそうな感じ。スコットによれば,これはフェスティバルの後,缶ビールとしてオーストラリア全土にリリースするような計画も考えているとのこと。オーストラリアのクラフトブルワリーも頑張っている。応援したいですね。

見学の最後に,お土産として,これも限定醸造の Imperial Stout をもらった。2500本限定でシリアル番号が打ってある。これはもったいないので,日本まで持って帰りたいと思う。 後でボトルショップで見たら,330ml のボトルで25ドルもする代物だった。かなり楽しみ。

さて,せっかくなので,スコットに,ホバートで行くべきパブ,レストラン,ボトルショップなどを教えてもらった。いろいろ教えてもらったんだけれど,そのうちのパブ1軒は僕の滞在しているホテルの真向い,レストランはそこの角を曲がったところ,ボトルショップに至ってはホテルの1階から直結だった。

我ながらなんという嗅覚

それを知らずにホテルをブッキングしたんだけどねぇ。

テイスティングにも旅にも嗅覚を磨いておくことは大事だね。

というわけで,残りのホバート滞在も楽しめそうです。

Thanks a lot, Scott!!