2014年4月10日木曜日

201403Melbourne #3:部活編

メルボルンのパブでは,少ないところでも必ず4~5タップくらいあって,少なくとも1タップは少量醸造のクラフトビール,で,1タップはサイダーがある,なんてのは結構当たり前だったりします。もちろん,多いところは20タップとかそれ以上というところもあるんだけど。

我が国でも,キリンがハードサイダーを出したりしましたが,世界的に見ると日本はサイダー後進国。でも,日本の蒸し暑い気候には合うと思うんだよね。それに和食との相性もいいはず。天ぷらや魚の塩焼きなんかには爽やかな風味を加えることができるだろうし,甘みが少なく酸味や渋みが強い類のサイダーは刺身にもバッチリ合うと思います。だから,日本でももっと普通にサイダーが呑めるようになればいいのになぁ…という思いで,地道にサイダー部活動やってます。
#以前,ココでも書きましたね。

ということで,今日はサイダー部の部活の話。

メルボルンで部活をしようと思った時,夏場なら,まず向かう先は,昨日も書いた Flinders Street 駅の向かい,フェデレーションスクエアのはす向かいにある Young & Jackson です。ここの屋上には夏の間,Rooftop Cider Bar ができて,サイダーだけで 8 タップが楽しめます。アップルサイダーやペリーだけではなく,ベリー系のフルーツを使ったものやチェリーを使ったものなど,変わり種も楽しめる。夜もいいけど,夏の暑いときに青空の下で呑むサイダーは格別だったりします。

ところが,今回は別の Cider venue を見つけてしまった!きのう書いた Good Beer Week のリーフレットをパラパラ眺めていたら,会場一覧の中に Brunswick St. Cider House の文字が!

なんだこれ?

というわけで,急きょ,サイダー部・部活 in Melbourne 挙行。


市内からは,歩こうと思えば歩ける距離だけれど,まぁ,Collins St. から 11 番か 112 番のトラムに乗って,停留所 17 番の Leicester St. で降りると,ほぼ目の前。

店の中はこんな感じ。


サイダーだけで16タップあって,うちハンドポンプが 6 タップ,さらにそのうち 1 個はオーク樽貯蔵されたものとか。こんなセレクション,なかなか見たことない。ちなみにクラフトビールも数タップあるし,ボトルも充実しているらしい。


話を聞いてみると,このお店,もともと Young & Jackson にいた人が2012年に作ったらしい。オーストラリアでもサイダーに特化した店はここが初めてだそうです。

中でも僕が気に入ったものは,タスマニア産の Willie Smiths Organic Apple Cider。比較的ポピュラーな銘柄だとは思うけれど,爽やかな酸味としっかりした渋みがリンゴのみずみずしい風味とうまくバランスがとれていてグッドでした。5.4%ABV。


ただこんなんで驚いてはいけない。今回の滞在中のベストサイダーは,こちら(↓)。フレンチオークの樽で熟成され,樽から直接ハンドポンプで供される Kelly Brothers Farmhouse Cider。ワインでも有名なここヴィクトリア州のヤラバレーで作られたサイダーです。


甘みはほとんどなく,酸味とものすごく強い渋みが特徴。ビールとサイダーの大きな違いがこの渋み。伝統的なサイダーは,皮ごとリンゴをプレスして作るので,赤ワインなんかと同じで皮由来のポリフェノールがこの渋みを作り出すわけです。いや,それにしてもこの渋みは強烈。カーボネーションも弱く,樽香もしっかりと感じられて,僕がこれまで呑んでいたサイダーの概念を大きく変える出会いでした。でも,これが本当に伝統的なサイダーに近いのかもしれないよなぁ…これはねぇ,旨味の多い刺身と合わせたいですねぇ…ここじゃなかなか叶わないけれど。

というわけで,部活 in Melbourne。後進国からやってきた我々に軽くカルチャーショックを与えてくれたということでは,成果,あったんじゃないでしょうか?


おまけ

本屋でこんなん衝動買いしちゃいました。これがまた重いんだ。ハードカバーでフルカラー250ページ!帰りの荷物が 30kg になった要因の一つです (^^;;;


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