2013年1月15日火曜日

時代は変わる

よく聞かれて答えに窮する質問がある。

一番好きなビールって何ですか?

それと同じくらい答えに窮するのが

一番好きな映画って何ですか?

とか

一番好きな映画監督って誰ですか?

ってやつだ。

ただ,だいたい自分の答えは決まっている,というか決めている。

一番はなかなか決められないんだが,日本人で好きな映画監督を3名挙げれば,
僕の場合,ほぼ迷わずに

木下恵介,深作欣二,大島渚

となる。

今日,その最後の一人が鬼籍に入られた。

3人とも,僕が生まれる前から映画を撮られているし,
大島監督に関して言えば,もう新作を撮るなんてことはないと頭では分かっていたが,
やはり,それなりのショックを受けずにはいられない。

ショックというか,寂しさ… いや,違うな,ある種の危機感かもしれない。

僕がむさぼるように映画を見始めたのは高校3年から大学に入った頃で,
それ以前に見ていた大島作品は「戦メリ」ただ1本だった。
事実,リアルタイムで公開時に見たものも「戦メリ」と「御法度」だけだ。

それ以外は,ひたすら後追いで見たわけだ。
ただ,「戦メリ」や「マックス、モン・アムール」なんかを除けば,
大島作品がテレビで放映されることは稀だったから,
名画座なんかのリバイバル上映かレンタルで見るくらいしか,手はなかったんだけれど。

しかし,そんなこんなで,学生時代,
初めて「絞死刑」や「少年」なんかを見たときのある種のショックは忘れられない。

学生時代は,小難しい映画を見て,小難しいことを考えて,
わかったようなことをあーだこーだ言っていたようにも思うが,あのショックは,
そんな小賢しい映画青年の脳天にガツンと鉄槌を下すに十分な破壊力を持っていたと思う。

上の3人の監督は,それぞれ向いているベクトルが違うようにも見えるかもしれないが,
僕の中では,しっかりとした共通項がある。
それが何かは敢えて言葉にしないけれども,
3人に共通して,僕の心に響くものが確かにあるのだ。
それがまさに,上で書いたある種の危機感につながっている。
使い古された表現ではあるけれど,一つの時代の終わり,というか,
時代が移ろいゆくことの恐怖とでも言おうか…

ということで,今宵は,大島監督の長編第1作でもある「愛と希望の街」を見て,
その辺を確かめながら,思いを馳せたいと思う。

大島作品と出会えたことは,僕にとって非常に重要でした。

合掌。


2013年1月4日金曜日

ごあいさつ

新年あけましておめでとうございます。

昨年は公私ともども多忙で,なかなかこちらの更新もままなりませんでした。
今年は,昨年よりはゆったりと,皆様に怒られない程度に
マイペースで行きたいと考えております。

さて…

昔の投稿を何の気なしに眺めていて思ったのだが,
以前は,結構どうでもいいことをここに書いているのね。

昨年あたりは,どうでもいいことは fb で,長文はこちらで,
ってな感じに(意識せずに)なっていたようなところがあるんですが,
こちらしかご覧になっていない方も少なくないのでね。
今年はこちらにどうでもいい,ちっこいことも書いていきましょうね。

というわけで,本年もよろしくお願いいたします。