2012年7月14日土曜日

祭りの後?

生来お祭り好きなんですよねぇ…

というわけで,祭りの余韻が冷めぬうちにいろいろ書いとこうと思います。

 みなさん,ご存知の通り,シドニーで開催されていた Imagine Cup 2012
東京高専の Coccolo がソフトウェアデザイン部門の第 2 位になりました。


ご声援していただいた皆さん,本当にありがとうございました。
Imagine Cup を初日から最終日まですべて楽しみ尽くせるチームは
ほんの一握りにすぎません。
その意味では,我々のチームは本当に幸せでした。


僕自身もメンターとしてこの現場に立ち会えて本当に幸せだったと思います。

一部報道でも書かれていますが,今大会,Coccolo にとっては
決して順風満帆なものではありませんでした。
何と言っても,初日から電源ケーブルのテストが通らず,
通電許可が下りないというトラブル。
日本から持ち込んだ機材は,すべて日本の規格で,
電源ケーブルも一重絶縁でアース端子がありませんでした。
ところが,現地では,電源ケーブルはすべて二重絶縁で,かつアース端子がなければ
使用許可が下りないとのこと。
しかも,こんなこと regulation にも一切書かれていないし,
事前連絡もない。いきなりお前らの機材は使えないと言われても…
という感じではありました。
しかし,2 時間以上に及ぶ交渉の末,大元の電源ケーブルだけを二重絶縁にすることと,
LED照明のライティングトラック(ランプを取り付けるレール)から直接 GND に落とすこと,
さらにはデモブースの裏側で,配線をむき出しにせず,
すべて板などで覆うことを条件として使用許可が下りました。

てなわけで,初日の夜からスーパーに延長コードを買いに行ったり,
翌朝,電気屋にアース線を買いに行ったりなど,てんやわんやでした。
しかも,アース線単独では売っていなかったので,電源ケーブルを計り買いして,
そこからアース線だけを引っ張り出す羽目になったり…
それに,ブースの裏を覆うため,会場近くの金物屋でベニヤ板を買ったところ,
店のおっちゃんが

「なんか,そこでコンテストやってるらしいが,お前らアレの関係者か?
何のコンテストだ?」

「マイクロソフトが主催しているプログラミングコンテストです。」

「Programming?? What???」

まぁ,気持ちはわかるよね。買ってる品物がベニヤに,ボルト,ナットとワッシャー…

まぁ,そんなこんなでいろいろ大変でしたが,すべて使用許可が下り,
最終的には世界ナンバー 2 の座を射止めることができたんだから,
本当に良かったと思います。

帰国後の報告会でも話したんですが,このチームの強さは何だったかというと,
 とにかくチームワーク,メンバーそれぞれの信頼関係だったと思います。 
これは一朝一夕でどうにかなるものではない。
苦しい事も楽しい事もずーっと一緒に体験してきたからこそ,
醸成されたものだと思います。
僕は,この 4 月から交代でチームのメンターになったので,
せいぜい 3 ヶ月の関わり。ソリューションの開発よりも,
英語でのプレゼンテーションを improve させることが僕に課せられた使命でした。
 それでも,チームリーダーからは

Coccolo では,メンターもメンバーだからね

という言葉をもらいました。
言った方はそれほどの意識はなかったんだと思うけれども,
この言葉は本当に涙が出るほどうれしかった
まぁ,いろいろ雑用はしてもらうよ,的な意味もあったんだろうが(苦笑),
でも,このチームに関われて本当に幸せだったと実感しています。

もう一つは,大会全体を楽しみ尽くしてやろうという気持ち。
何事も全員で協力して楽しみながら解決していく強さがありました。
決勝の前日,最後のプレゼンでは,デモをすべて実際に見せるという,
今までやらなかったことをやってやろうという話になりました。
(それまでは,デモは一部を除きビデオで済ませていました。)
ところが,デモブース全体は巨大すぎてステージに上げることはできないので,
簡易的なミニブースを作ってステージに持って行くことを決断しました。
本当はファイナル前夜はゆっくり休養をとろうと話していたり,
この時点では,ファイナルに残れるかどうかも発表前で分からなかったにも関わらず,
結局,時間いっぱい使って,ミニブースを全員が協力して作り上げました。
これが本当に楽しかった。
まさにお祭り前のワクワク感そのものでした。
これほどまでに大会を楽しみ尽くして,
3度にわたるプレゼンも楽しんで,会場や審査員とその楽しさを共有できました。
ここまで楽しめば,もう結果は関係ない, というか,
結果は勝手についてくるだろう,という気にもなりました。

帰国してからも,公式の報告会,それが終わって,夜 18:00 頃,
学校に帰ると教職員が残っていてくれて,花束贈呈&凱旋報告,
活動部屋に戻ると,他のメンバーや友人たちからの寄せ書き…


今回の結果は,さまざまな方々の有形無形のいろいろなサポートがあってこそ,
成し得たものであったと思います。そしてその一つ一つが
Coccolo のチームとしての強さにつながっていたんだなぁ,と実感しています。


Imagine Cup 2012 シドニー大会は終わりました。
でも,まだ祭りが終わったわけじゃない
僕らにはまだまだやらなければならないことが山ほどあります。
祭りの余韻に浸るのではなく,これから後のことも含めて祭りだと思います。

というわけで,最後の最後まで楽しみ尽くしてやろうぜ!
わかってるよね? > おおちょ,太郎,けろ,TJ

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